【API Blueprint】【API仕様書】API仕様書をAPI Blueprintで作成して、モックサーバーを立てる

はじめに

業務でAPIに関するところに携わることになりました。
昔ながらのやり方だと、仕様書=Excelということになりますが
「仕様書もコード化をしないと!」と考え、API Blueprintを使い
API仕様書を作ることにしました。

API Blueprint | API Blueprint

自分だけノウハウを持っていても、もったいないので
ブログに書いてやり方を広めて行きたいと思います。

API仕様書をAPI Blueprintで書くメリット

新しいものを導入する場合、チームの合意が得られないと導入できません。
その手助けになるようメリットを列挙していきます。

・マークダウン形式にすることにより、仕様書のレビューがしやすくなる。
Excelの場合だと、ファイル単位でバージョン管理できますが
ファイルの中身まで差分を見れません。

そのため、履歴シートを作り、修正したところを赤文字にしたりと
かなり手間がかかります。これは作業効率が落ちる要因となります。

マークダウンにすることにより、Gitで見た場合
詳細に差分を確認することができレビューしやすい状態にできます。

・HTML出力することにより、ブラウザで仕様書を確認できる。
わざわざExcelのアプリを立ち上げて仕様書を見るというのは辛いです。
Googleスプレッドシートもありますが、Googleアカウントではない場合
使うことができません。

なので、HTMLファイルとして出力することにより誰でも簡単に
仕様書を見ることができます。

・脱Excelをすることができる。
WindowsでもMacでも仕様書が大きくなるにつれ、Excelが重くなり
よく落ちることに見舞われないでしょうか?それを無くすことができます。

パッと思いつく限りではこんな感じでしょうか。

環境

  • maxOS Sierra
  • nodebrew
    • Node.js v7.8.0
  • 筆者、gulp, Node.js経験ほとんどなし

前提条件

  • ローカルマシンでNode.jsが動くこと

やり方

サンプルで作ったものは、GitHubに上げてあります。

github.com

Nodeライブラリのインストール

各種ライブラリを使うため、インストールを行います。

$ npm install

上記を実行すると「node_modules」に必要なライブラリが入ります。
こうしておくことにより、プロジェクト単位でライブラリ管理ができます。

gulpの実行

API仕様書を更新した際、手動でHTML生成するのは大変なので
「gulp-aglio」と「browser-sync」を使い、自動生成されるようにしました。

起動の仕方はターミナルで以下のコマンドを実行するだけでOK。

$ node_modules/.bin/gulp

そうすると起動時にログが出力され動いている状態となります。

[14:53:32] Y_Fujikawa:sample-api-document git:(master) $ gulp
[15:23:36] Using gulpfile ~/project/sample-api-document/gulpfile.js
[15:23:36] Starting 'combine'...
[15:23:36] Starting 'watch'...
[15:23:36] Finished 'watch' after 9.58 ms
[15:23:36] Starting 'browserSync'...
[15:23:36] Finished 'browserSync' after 89 ms
[15:23:36] Finished 'combine' after 137 ms
[15:23:36] Starting 'generate-api-docs'...
[BS] Access URLs:
 ----------------------------------------
       Local: http://localhost:8088
    External: http://XXX.XXX.XXX.XXX:8088
 ----------------------------------------
          UI: http://localhost:3001
 UI External: http://XXX.XXX.XXX.XXX:3001
 ----------------------------------------
[BS] Serving files from: ./
[15:23:38] Finished 'generate-api-docs' after 1.49 s
[15:23:38] Starting 'default'...
[15:23:38] Finished 'default' after 61 μs

この状態でマークダウンで仕様書を更新すると、自動的にgulpが実行され
API仕様書がマークダウンファイルとHTMLファイルで作成されます。

モックサーバーを起動して、APIの戻り値を確認する

チームメンバーから「モックサーバーがあると良い」という話を受けました。
モックサーバーのために時間をかけて、サーバーを用意するのもどうかと思い
探していたところ、API Blueprintにはモックサーバーをローカルマシンに
起動させるライブラリをがあるようです。

それが「drakov」というものでした。
他にもいろいろあったのですが、今回はこれを使うようにしました。

実行の仕方は以下の通り。
なお、オプションで「watch」はファイル変更時のでき
「public」はローカルマシン以外からアクセスできるようにするものです。

node_modules/.bin/drakov -f "index.md" --watch --public

実行をするとログが出力され、起動している状態になります。

[INFO] No configuration files found
[INFO] Loading configuration from CLI
   DRAKOV STARTED
[LOG] Setup Route: POST /v1/user/list ユーザリスト取得
[LOG] Setup Route: POST /v1/admin/item/list 商品リスト取得
   Drakov 1.0.3      Listening on port 3000
   PUBLIC MODE      running publicly
 FILE SPY   ACTIVE

想定した、ものが返ってくるか確認するためcurlAPIを実行してみます。

[15:38:17] Y_Fujikawa:~ $ curl -XPOST -H "x-sample-api-access-token: xx" -H "Content-Type: application/json" http://localhost:3000/v1/admin/item/list
{
  "result_code": "0",
  "item_list": [
    {
      "id": 9876,
      "name": "りんご",
      "stock": 100
    },
    {
      "id": 8765,
      "name": "バナナ",
      "stock": 0
    }
  ]
}%

おぉ、問題なくAPIが返ってきました。

GitHub Pagesを使ってAPIドキュメントを表示させる

HTMLファイルまで出力できましたが、いちいちファイルを開いてみるのは
ナンセンスだと思い、サーバーでも用意しようかな?と考えました。
しかし、わざわざこのためだけにドキュメントサーバーを用意するのは
手間だったので、GitHub Pagesを使うことにしました。

やり方は以下の通り。
f:id:fujikawa-y:20170409150548p:plain

f:id:fujikawa-y:20170409150607p:plain

そうすると、以下のURLでアクセスすることができます。

https://y-fujikawa.github.io/sample-api-document/

f:id:fujikawa-y:20170409150712p:plain

まとめ

「結局、Excelで管理していたのね・・・」ということがあり
今回、API BlueprintでAPI仕様書を作成する方法を模索して、プロジェクトに取り入れることができました。

API Blueprint自体はだいぶ前からありますが、実際にプロジェクトで使っているという
話は聞かないので、これを機に「バリバリ使っています!」という話を聞ければと思います。

また「Excelからマークダウンにして、バージョン管理しよう!」ということに
発展するプロジェクトに少しでも役立てれればと思います。

参考サイト

API Blueprint | API Blueprint

【API Blueprintの使い方】Web APIの仕様書を書く・読む・実行する | Developers.IO

aglioでAPI Blueprintを使ったドキュメント作成環境をローカルに構築する - dackdive's blog

aglioとdrakovでAPI仕様書とMockを生成する手順 | takemikami's note